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薬剤師になってよかったことと悪かったことを現役薬剤師が解説

薬剤師になってよかった?

薬剤師になって悪かったことって何?

ナツメ

薬剤師になってよかったことと悪かったことはたくさんあります。

よかったことは、安定・高収入(今のところは)と人から感謝されることもあるということ。

悪かったことは、学費が高いこと、クレームもたくさんあることです。

他にもよかったことと悪かったことはたくさんあります。

今回は薬剤師になってよかったことと悪かったことを現役調剤薬局薬剤師の筆者がお答えします。

目次

薬剤師になってよかったこと

今のところ就職先には困らない

今のところ就職先には困りません。

コロナ渦においても、転職先は減っていますが、転職できないということはありません。

いつでも転職できることが薬剤師の強みです。

薬剤師は女性が多いため、結婚出産育児でライフスタイルが変わります。

結婚による移動も、育児によってのキャリアプランの変化にも対応できます。

どこでも働けるし、正社員でもパートでも働き方も選べます。

今のところと書いているのは、近い将来薬剤師は過剰になるため、そうなるとこれだけ自由のきく職業であり続けるかはわかりません。

今のところ高収入

調剤薬局の薬剤師の初任給は約380万円です。

30代では役職ナシの正社員でも500万円~600万円になります。

薬剤師は資格職の高収入ランキングで上位のほうに位置しています。

薬剤師同士のカップルで共働きすれば世帯年収は1000万円を超えます。

今のところと書いているのは、薬剤師が将来過剰になれば給料も下がるかもしれません。

人から感謝される仕事

薬剤師の仕事のひとつとして、患者さんが薬を飲みやすくなるよう工夫することがあります。

たくさんの薬を飲んでいてしょっちゅう飲み忘れる人の薬を朝、昼、夕と一つにまとめてパッキングすることがあります。

これを一包化と言いますが、このようなことができると知らない人も多く、薬が多すぎて困っている人の相談にのって、一包化することを提案するだけでも感謝してくれる人がいます。

また、残薬整理も大事な仕事の一つで、毎日たくさんの薬を飲んでいると微妙に余ってきて、それが長い年月を減るととんでもない量になっていることがあります。

そのとんでもない量の余ってしまった薬を薬局に持ってきてもらい、まだ飲める薬は処方されている薬に則って再利用し、もう飲めない薬やもう必要がなくなった薬は処分します。

大量の余った薬があり、なにがなにかわからなくなっている人に感謝してもらえることがあります。

薬剤師のいいところは、その人にとって本当に価値のあることを提案できることだと思います。

薬剤師になって悪かったこと

私立薬学部の学費は高額

薬剤師の給料は、他の職業全体の平均年収に比べれば高額です。

しかし、私立薬学部の学費は高額で6年間で1200万円かかります。

1200万円を奨学金などで借りたとして、奨学金の返済期間の最長年数の20年間で返済となると、利息を考えなくても、月々の返済額は5万円です。

年収が高いといっても、20年間繰り上げ返済なしであれば、毎年60万円返さなくてはいけないのです。

500万円の手取りは約387万円です。そこから60万円ひくと、手取りは327万円になります。

額面420万円の手取りが約326万円なので、手元に残るお金で考えると体感的には年収420万円です。

それに加え高額の奨学金のプレッシャーもあるので、割にあっているのかいないのか考え者です。

クレームは多い

調剤薬局での業務の中でクレームは多いです。

よくあるクレームは「待ち時間が長い」というクレーム。

薬剤師の仕事内容の認知度は低いです。

アンサングシンデレラというドラマが放送されましたが、薬剤師が主役のドラマはアンサングシンデレラが初なのではないでしょうか。

世間の人が薬局で待たされている時間に薬剤師が何をしているか知らないのだから怒るのも無理はないです。

「薬出すだけなのに、こんなに待たせやがって!」

そう思いますよね。

中では、患者さんの服用歴、併用薬、など安全にその薬を使用できるのかということと、その薬は間違いなく処方されているのかといったチェックなど、さまざまな工程を経ています。

医師の処方が間違えているのではないかということになれば、医師に電話で確認します。

電話で確認するときに、患者さんにお知らせに行くと、快く受け入れている方が大半ですが、時にはそうでない方も。

「医者の言う通りに出しとけばいいんだ!」

医者も万能ではありません。

時には間違えることもあります。

でも、怒る人にはそんなこと言ってもわからないですよね(泣)

人間関係が難しい

薬局も病院も人間関係が難しいです。

パワハラ、いじめ、悪口陰口、日常茶飯事です。

そんなことのない職場もありますが、どんな職場にあたるかはガチャです。

新人配属なんて本当にガチャ要素強くて、運悪くガチャを外してしまうと悲惨なことになります。

薬局は狭くて、みんなが何してるか見えること、みんなで同じ仕事をすることが人間関係が難しい要因の一つかなと思います。

転職して入った薬局がガチャ外れだった場合は、すぐ転職しなおしたほうがいいです。

転職慣れしている人は、薬剤師と調剤事務関わらず、3日で見切りつけて辞める人もたくさんいます。

いればいるほど辞めにくくなるので、入って失敗だったらすぐ辞めたほうがダメージは少ないのです。

薬剤師の安定・高収入は最高だとは思うけど、将来不安

薬剤師の安定していて高収入が、本当になってよかったと思うポイントです。

私立薬学部の学費は高く、それを考えると割にあうかどうかは微妙なところですが、定年までいまのまま安定しているなら割にあうのではないかと思います。

ただ、厚生労働省が薬剤師は余ると発表しているので、安定・高収入がなくなれば、薬剤師になってよかったと思うのかどうかは疑問です。

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