薬学部に入ろうと思って、薬学部を調べてみると偏差値の低い大学がいっぱいでてきた!

薬学部に入るのなんて、楽勝じゃない?



薬剤師って簡単になれるじゃん!



そう思うのはちょっと待って!
たしかに薬学部への入学は簡単です。
しかし、Fランクの薬学部に入っても将来薬剤師になって食べていけるのでしょうか?
2021年現時点では薬剤師になれば食べていけます。
しかし、Fランクの薬学部に入って、薬剤師になることが難しいです。
それと、Fランクだろうが、偏差値の高い大学だろうが、これからの薬剤師は楽勝ではありません。
すでに都市圏では薬剤師は充足傾向です。
2045年に薬剤師は最大で12万6000人、少なく見積もっても2万4000人余ると厚生労働省は公表しています。
大学が多くなってfラン薬学部は増えた


薬学部の数が2倍以上になり、偏差値の低い薬学部が増えた
薬剤師は一部を除き、かつては頭がよくないとなれない職業でした。
一部を除きというのは、乱立される前もFランクの大学はありましたが、今ほど多くありませんでした。
Fランクの薬学部がこんなに増えたのは、薬学部の新設ラッシュがあり、乱立されたからです。
2003年から2008年までで、28校もの大学が新設され、薬学部の数は2倍以上になりました。
2020年現時点では薬剤師になればfラン薬学部出身でも食べていける


2020年現時点で薬剤師の就職率は100%
2020年現時点では、fラン薬学部であってもどこの薬学部であっても、薬剤師になれば100%就職できます。
薬学部の中で就職率100%ない大学はありません。
将来も新卒薬剤師の就職率の高さは変わらないでしょう。
どこの業界でも新卒は重宝されます。
新卒ではなくても今の時点では薬剤師の有効求人倍率は約2倍です。
今は薬剤師の資格さえあれば、都心部でもどこでも食べていけます。
fランだろうとどこだろうと薬剤師になればみんな同じ


大学のランクに関わらず薬剤師国家資格保有者は同じ薬剤師
fランだろうが偏差値の高い大学だろうが薬剤師になればみんな同じです。
就職先によって、就職のしやすさの違いがあるところもかもしれません。
例えば企業や人気のある病院に就職するときです。
調剤薬局や、ドラッグストアに就職する場合には、大学で差が出て就職できないということありません。
そして、就職してしまえば給料や待遇に差が出ることはありません。
薬剤師の国家資格を持っていればみんなおなじです。
Fランクの大学で薬剤師になることは簡単じゃない


偏差値の低い大学では国家試験合格率は1/3から半分程度
偏差値の低い大学がたくさんできることによって、薬学部に入学することは簡単になりました。
だからといって大学受験時に勉強せず偏差値の低い薬学部に入学して薬剤師になろうとするのは危険です。
しかし、薬剤師の国家試験は簡単になっていません。
偏差値の低い大学にいくと、国家試験受験の時に苦労します。
薬学部の偏差値は高いところで70、一番低いところで50です。(参照:全国の薬学部大学ガイドヤッカレ)
偏差値の低い大学ほど、薬剤師国家試験合格率は低くなります。
2021年の国家試験合格率をみてみると、偏差値の一番高い慶應義塾大学で81.88%で、偏差値51の徳島文理大学で51.14%、青森大学で43.94%、第一薬科大学で31.46%です。
偏差値が低くなると、国家試験合格者数は1/3から半分程度になります。


薬剤師は飽和すると2021年厚生労働省が発表


これだけ薬学部が増えると薬剤師も増える
薬学部がたくさんできたことにより、薬剤師の数も増えました。
厚生労働省は2021年4月26日、「薬剤師の養成および資質向上等に関する検討会」で、2045年に薬剤師は最大で12万6000人、少なく見積もっても2万4000人が過剰になる見通しと調査結果を公表しました。
参照⇒薬剤師余り時代の到来は確実に、当然の需給予測も打ち手はいまだ見えず
2020年9月の医師薬剤師の有効求人倍率は2.01倍でした。この年はコロナの影響があり全体の有効求人倍率は0.97倍なので、全体よりはまだ就職しやすいとはいえます。
コロナの影響のなかった2019年9月は3.49倍で高いように思えますが、2016年9月は5.92倍でした。
コロナの影響を考えなくても、年々薬剤師の有効求人倍率は下がっています。
今はFラン薬学部でも薬剤師になれば食べていけるけどこの先はわからない


Fランク薬学部に入って将来食べていけるのか?という問いには、将来薬剤師になって、安定して稼ぎ続けられるのか?ということだと思います。
Fランクの薬学部に入ると、まず、薬剤師国家試験に合格する率が低くなるので、薬剤師になることが困難です。
薬剤師になってからはFランクだろうが、慶應義塾大学だろうが、病院や薬局で薬剤師として働く分には給料待遇ともに変わりありません。
ただ、薬剤師という職業のこれからの安定性は危ういものがあります。
厚生労働省の予測通りに薬剤師がこれからも増え続け、供給が増えているのに需要が今のままであれば職にあぶれる薬剤師が出てくるかもしれません。
薬剤師という職業に魅力を感じていて薬剤師になりたいという方で、給料、安定性は関係ないということであれば、目指す価値はあるのだと思います。
薬剤師のメリットであった、安定していて全体の平均年収より少し高い給料は、この先は保証されないかもしれないというだけで、そこを度外視するのであれば、悪い職業ではありません。
その場合は、大学に入る前の早いうちから学力UPを狙っておいたほうがいいでしょう。